都市力と風土力

建築からの文化論を主に、時事評論を加える。

ロングスパン民主主義の勧め

ドイツの下院選挙で与党が勝利し、メルケル首相の4選がほぼ確実なった。16年にわたる長期政権となる。 揺れ動く国際政治の場における彼女の存在感は、いよいよ大きく安定的なものになるに違いない。 安倍首相も、ある程度長期にわたることが、揺れ動く東ア…

「ひよっこ」のタイトルバック

NHKの朝のドラマ「ひよっこ」は登場人物がすべて「いい人」だ。 ニュースには「悪い人」ばかり登場するから、バランスが取れている。 サザンの桑田のテーマソングもいいが、そのバックの映像が魅力的だ。 台所に転がっているようなビンやカンで建物をつくっ…

帝室博物館から天皇と日本文化の本質

thepage.jp ロンドンの大英博物館、パリのルーブル美術館、ニューヨークのメトロポリタン美術館などを訪れると、古代エジプト、メソポタミア、ギリシャ、ローマ、中世イスラム世界などから蒐集した膨大なコレクションに圧倒される思いがする。しかし考えてみ…

電車内劇場その2

東京の地下鉄、前の席に座った少女が二人、話に夢中になっていた。小学校に入ったばかりぐらいの年齢だ。 「あ、しまった降り忘れた」 と一人が叫んだ。 彼女は次の駅で降りた。僕も同じ駅で降りた。乗り換え客の多い複雑な駅で、僕は戻りのホームまで連れて…

想像力は旅をする

「想像力より高く飛ぶ鳥はいない」と寺山修司はいった 想像力より遠くへ行く旅人はいない、と思う かつては旅が想像力の契機となったが これからは想像力そのものが旅をする できるだけ遠くへ行こう

つつがなきを

涼しい風が吹きはじめ セミも静かに虫たちに代わり 夏の終わりは何となく物哀しい 戦争を回避するのがやっとのこと 安全安心など夢のまた夢 宮様婚約 秋の列島につつがなきを祈る

東京文化会館

東京文化会館の建築論です。戦前から戦後への様式転換、ホール建築の特質について書きました。

神と薬物と洗脳

「神の左」をもつ、バンタム級王者山中慎介選手のボクシング技術は、かなりレベルの高いものだという。 しかし常軌を逸したような若者のラッシュには「神」も不発であった、と思ったが、その常軌を逸した力の源泉は、薬物のせいだという。 「薬物」は「神」…

電車内劇場

電車の中にさまざまなドラマが生まれる。 山手線、恵比寿駅から品川方面に向かう列車に乗り込んだ。ラッシュアワーの過ぎた朝はさほど混んでいるわけではない。僕は入り口近くのつり革をつかんで立った。 ドアの脇に、赤ん坊を抱えた母親が立っていた。「お…

「無意志」という概念

人間は自分の意志によって行動する。 一般にそう思われている。 しかし僕は、無意志というものによって行動することがあるように思う。 人間には、意識と無意識があるように、意志と無意志があるのではないか。 カール・ユングは無意識(アンコンシャス)に…

電車から降りてまたすぐ乗る人

ものを書いているせいか、街を歩いているとき、電車に乗っているときに考え事をする癖がある。 電車の中で考えはじめると、決まって次の駅で降りてしまう。 ホームに降りて「あ、まだだ」と気づいて、またすぐ電車に乗る。 混んでいるときの入り口近くならと…

国家の賢さと愚かさ

アメリカは圧倒的な軍事大国であり、グローバル資本主義の象徴でもある。 これに挑戦しようとするイスラム原理主義者も、北朝鮮の独裁者も、現代日本人には常軌を逸しているとしか見えない。 しかしかつて、合理的な戦略もなく戦って、300万人もの犠牲者…

「戦後」も年をとる

8月15日も年をとると書いたが、「戦後」も年をとるような気がする。 少し年上の友人だが、彼はとても頑張って生きてきた。 食うものにも困る状況に生まれ、焼跡をうろつきながら、たくましく生き延びた。 漫画も読んだが勉強もした。 学生時代は運動部で汗を…

賢さと愚かさ

男には男の賢さと愚かさがある。 女には女の賢さと愚かさがある。 少年には少年の賢さと愚かさがある。 老人には老人の賢さと愚かさがある。 上司には上司の賢さと愚かさがある。 部下には部下の賢さと愚かさがある。 難しいのは 自分の賢さと愚かさを認識す…

なぜ日本は焼き尽くされたのか

「なぜ日本は焼き尽くされたのか」という番組を観た。 怒りがこみ上げてきた。 あれは戦争じゃない。虐殺だ。 その基本的な作戦は、将軍達の空軍独立への野望によって立てられたという。原爆を落としたのは、焼夷弾だと人肉の焼ける匂いにパイロットが苦しむ…

8月15日は年をとる

当然のことだが、今年も8月15日がやってきた。 当然のことだが、僕は一つ年をとる。 8月15日も年をとるような気がする。 少し年上の友人だが、なかなかいいやつだ。 いつも哀しみと憂いを胸に、それでも希望を捨てないやつだ。 しかし最近、だいぶ元気が無く…

愛あればこそ

知床を旅して、海の向こうに国後島(クナシリ)を見たとき、北方領土返還を叫びたい気がした。 人間には、大地(領土)に対する愛がある。 国を愛し、大地(風土)を愛し、人(同朋)を愛するのは当然のことだ。 愛あればこそ戦いは生まれる。その葛藤の中で…

交戦しないということ

子供のころ、憲法9条のことを知って「他国に侵略されたらどうするのか」という疑問をもった。大人たちは「今はそんな悪い国はないのだ」と答えた。僕は迂闊にもそれを信用した。 その後、憲法を支持する有識者たちも、テレビの討論などで同様の答えをしてい…

国立西洋美術館とル・コルビュジエについて書いた

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セミが張り切る盆

今日はセミがやけに張り切っている。 芭蕉じゃないが、そう思った。 実は周りが静かだったのだ。 東京の車の多くが帰省した。 盆と正月、東京には年に二回の静けさがある。

「支持率政治」の是非

内閣改造によって安倍内閣の支持率が上がったようだ。首相の低姿勢と反省の弁も好印象かもしれない。 支持率の調査が、これだけ頻繁に行われ、また敏感に数字に反映するとなると、支持率が政治を動かすことになる。今回の反省と改造はまさにそのケースで、つ…

河野太郎外務大臣

内閣改造の目玉として、テレビは野田聖子にスポットを当てているが、注目されるのは河野太郎の外相起用である。 太郎の祖父河野一郎はソビエトとの関係を重視し、父親河野洋平は中国、韓国との関係を重視した。つまり首相は、野田聖子については人間的な懐の…

記憶と名前

NHKの朝のドラマ「ひよっこ」で、沢村一樹が記憶喪失の父親を演じている。 子供のころ、記憶を喪失することは怖いなと思ったのだが、不思議だったのは、映画やドラマに登場する主人公が、自分の名前や家族や職業は覚えていないのに、話はできるのだ。つまり…

工業は美であった

headlines.yahoo.co.jp パレスサイドビルについて書きました。 工業化技術が輝いていた時代。

安倍政権とチルドレンと国益

豊田、稲田、今井、「安倍チルドレン」と呼ばれる女性政治家の問題が続き、国会も、マスコミも、本人までが、子供の不始末は親の責任だといっている。 森友、加計の問題と合わせ、お友達と子供達が政権という「家」を崩壊させかねないのだ。 何人か外国人の…

生命回帰の建築ー伊東豊雄

青山通りから、明治神宮に向かって、表参道を歩く。 欅並木の葉を揺らす夏の風が心地よく、歩道が広いので自動車の騒音や排気ガスを感じさせない。 浅草の仲見世が下町の参道なら、こちらは山の手の参道。東京が誇る新旧二つの参道として対照的だ。仲見世が…

藤井聡太の格闘技

https://thepage.jp/detail/20170703-00000005-wordleaf 天才少年が、「ひふみん」というタレントを生んだところが面白い。 これを機会に、格闘技としての将棋の文化論を書きました。チェスや囲碁についても書いてます。

安倍政権の代理戦争・その2

都議選である。 豊洲が争点かと思われたが、森友加計問題、閣僚、議員の不祥事など、安倍政権の審判のようになってきた。 さながら代理戦争。今までの地方議会の選挙からは考えられないようなヒートアップだ。 マスコミが、親安倍派、反安倍派と二分されてい…

安倍政権の振り子

「THE・PAGE」に「安倍政権のやまとごころ」という記事を書いた。 一種の政治文化論である。 書いているときは、かなり批判色が濃いと感じていた。しかし金曜日の夕方にアップされ、次の土、日のテレビ番組は、政権批判一色だった。月曜日の段階では、記事の…

SMAPの文化論

SMAPの活動から、日本文化の30年を考察しました。 https://thepage.jp/detail/20170622-00000017-wordleaf 前提となる理論は下記 「少し前、映画監督の篠田正浩氏との共著で『アイドルはどこから』という本を出した。ジャニーズ事務所や、AKBや、全国各地の…