都市力と風土力

建築からの文化論を主に、時事評論を加える。

遠い他者

人は他者を求める。

絶対の孤独では生きられない。

人は他者を求める。

生活のためというより、コミュニケーションの相手として。

しかし近い他者には不満ができる。「ウザイ」というやつだ。

そこで人は「遠い他者」を求める。

芸術家は、近い他者より遠い他者に向かって創作する。

遠い異国で評価されたり、死後に評価されたり、すぐれていても評価されなかったり、それも仕方のないことだ。

究極の他者は「神」である。

次に「大衆」である。

そして両者は対極だ。

人は、神と大衆のあいだに生きている。