都市力と風土力

建築からの文化論を主に、時事評論を加える。

ビートたけし・軍団・森社長の文化論

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オフィス北野の内紛が報じられた。

芸能界に詳しいわけではないが、よくあるタレントと事務所の問題とは一味違うような気がした。たけしと軍団は一体で、森社長が敵という構図だが、僕は文化論的に三つどもえだと思う。

たけしという人が、多くの分野で図抜けた才能をもつのは確かだろう。それが、マネージャー(プロダクション・事務所)に支えられるというのは普通のことだが、そこに「軍団」という要素が入ると問題は簡単ではない。ただのタレント集団なら事務所に所属するのだが、軍団となるとたけしに所属するようにも聞こえる。かといってクレイジーキャッツドリフターズのようなグループタレントでもない。

そもそも、たけしという人は、親分肌で侠客風なところがある。浅草のストリップ劇場からテレビに舞台を移したが、浅草の匂いを捨てきれない。いろいろ事件も起こす。それが、何事も法律、契約、管理と、合理主義一辺倒の今の社会に、ひとつの「異」となって、彼の芸風をつくっていた。

軍団と事務所と三つどもえの関係の中で、その「異」をどこまでつらぬけるか。文化論的も興味深いところだ。

軍団といえば、世界では田中軍団、ボスが図抜けた力をもつ独特の親分子分関係であった。