Yahoo!ニュース「渋谷ハロウィーン」の記事で書いたことだが、人間は科学より魔法が好きだ。
昔の大衆小説やマンガでは、忍者も魔法使いのようなものだった。ドロンドロンパと唱えると何にでも化けられ、孫悟空のように雲に乗って空を飛ぶこともできた。リアリズムの忍者は、死ぬほどの訓練とどこまでも耐え忍ぶことが要求される。だから人間はリアリズムよりファンタジーが好きだ。
どうせフィクションならその方が楽しい。
どうやら人間は、科学と魔法の間、リアルとファンタジーの間で生きる。 今まで、どちらかといえば科学とリアリズムに軸足を置いてきたが、楽しい方、生きやすい方に軸を移すのもいいだろう。
紫式部が『源氏物語』の中で書いた「物語論」を思い起こす。『日本書紀』のような歴史より、物語の方が人間の真実を語ると・・・。