都市力と風土力

建築からの文化論を主に、時事評論を加える。

景気を良くするのが政治ではない

近頃の政治家は、景気を良くするのが仕事だと思っているようだ。

しかし景気とは、人間の気分と同様にハイになったりローになったりするもので、無理に押し上げようとしても必ずそのリバウンドが来る。財政出動で無駄な需要を増やすのは、かえって国民の富をドブに捨てることになる。

政治というものは長期的な経済構造の健全化を考えるべきであり、目先の人気を追うのは民主主義の弊害ではないか。

かねがねそう考えていたのだが、周りの人も、専門家も、マスコミも、景気、景気というので、僕が間違っているのだろうと思っていた。ところが、昨日のプライムニュースで、慶應大学の経済の専門家が、僕と同じような意見を言っていたので驚いた。

しかしまだまだ少数派である。「多数は正義」の論理に従えば、やはり民主主義社会における政治とは景気を良くすることなのだろうか。

f:id:wakashige:20181110205948j:plain