内閣改造によって安倍内閣の支持率が上がったようだ。首相の低姿勢と反省の弁も好印象かもしれない。
支持率の調査が、これだけ頻繁に行われ、また敏感に数字に反映するとなると、支持率が政治を動かすことになる。今回の反省と改造はまさにそのケースで、つまり「支持率政治」だ。
テレビの視聴率が、番組の質の高さとはかけ離れたものであることは、ほとんどの人が認めているが、コマーシャルが放送を支えているので、数字が猛威を振るう。
支持率と「政治の質」との関係にも似たところがある。
支持率政治は、短期的で、短絡的で、国民に優しいことだけをいう。支持率は選挙結果と並行的であり、それが民主主義というものだ、といわれればそれまでだが、釈然としない。短期的には支持率が低くても、長期的に国民の支持を得るタイプの民主主義はないものか。
視聴率に関わらず、質の高い番組をつくるテレビマンがいなくなるのは寂しい。
支持率に関わらず、質の高い政治を行う政治家がいなくなるのは恐ろしい。