都市力と風土力

建築からの文化論を主に、時事評論を加える。

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

努力そのもの

努力すれば必ず報われるとはいわず、努力しても報われないことが多いと教えてきた。 人はみな同じとはいわず、環境も才能も大きく違い、それを乗り越えるのは困難だと教えてきた。 今の日本の常識には合わない教育者だった。 しかしみんなよく耳を傾けてくれ…

小さきもの

家の中に小さきもの二つ 一つは比較的早く成長し、もう一つはゆっくりと成長する ミサイル、温室効果ガス、原子力、情報技術、遺伝子技術など、あらゆる文明の暴虐の中で、ただ生きていこうとする、天が与えた二つの意志

日馬富士と「排除」の力学

単なる暴行から、モンゴル力士会の問題、貴乃花親方の問題と発展した「日馬富士事件」は、日本文化における「排除」の力学を表している。

三つの世界

最近、人間には三つの世界があると考えるようになった。 一つ目は、この現実世界。 二つ目は、小説、演劇など、フィクションの世界。 三つ目は、哲学、思想、宗教、祈りなどの精神的な世界。 一つ目は別として、二つ目は、映画、テレビ、ゲーム、ネットなど…

「プライムニュース」で「昭和の骨」

「プライムニュース」というBSの番組に、石井一、堺屋太一、中西輝政の三人が出演していた。 最近テレビで顔を見なくなったので、もう過去の人かと思ったら大きな間違い。内容については異論もあるが、独特の意見をしっかり主張する。「昭和の骨」を感じた。…

日米同盟の文化論

日本とアメリカの同盟について、文化論的に書いた。 これまでの研究を元に、建築と、文化と、日米関係を足早に辿ったので、論文調になったが、面白い論考だと思う。 https://thepage.jp/detail/20171114-00000004-wordleaf

日馬富士と「人間の霹靂」

青天の霹靂であった。 体が小さいのを、気力と稽古でカバーし、普段は人格的にも申し分なく、プロはだしの絵を描いて売り上げを病気の子供にと、人間の鏡のようだった横綱の暴行事件である。 それが相撲協会のゴタゴタに絡んできそうだ。 誰もが「酒は怖い」…

「陸王」と日本の「ものづくり魂」

テレビドラマ「陸王」が面白い。 銀行員だった池井戸潤の原作ドラマは、「半沢直樹」など、リアリティとドラマ性が合体しているが、特に日本社会の「ものづくり職人」に焦点を当てている。 彼が銀行員だった時代に、魂を持った「ものづくり職人」を十分に援…

たくさんのシン・ゴジラ

テレビで「シン・ゴジラ」の放送があった。 映画館で観たときほどではないが、なかなか迫力があり、反響も大きかったようだ。この映画のポイントは、単なる怪獣ハザードではなく、非常時における日本政治の決断できない状況とアメリカの関与が鋭く描かれてい…

トランプと東アジアの「親密・微妙・対等」

トランプ米大統領に対する、日本、韓国、中国の対応ぶりはそれぞれであった。 安倍首相は、他国にはない親密ぶりを示し、日米同盟が堅固であることをアピールした。 文在寅大統領は、北に対する対話の立場と反日の姿勢を示し、微妙なスタンスを取った。 習近…

「ショーシャンクの空に」とトランプの「壁」

昨晩テレビで「ショーシャンクの空に」を観た。 何度見てもいい映画だ。 ストーリーはよくある脱獄劇だが、副主人公モーガン・フリーマンのナレーションがいい。言葉が哲学的でかつ詩的なのだ。 印象的なシーンは、年老いた受刑者が50年ぶりに釈放されて街で…

トランプとマッカーサー・その2

トランプとマッカーサーというタイトルで、GHQの本拠地であった第一生命ビルについての「THE・PAGE」の記事を紹介したが、この二人をもう少し比較したい。対象点と共通点があるからだ。 マッカーサーは、第二次世界大戦の英雄である。 トランプは、不動産王…

日本は武士の国か

トランプ大統領は「日本は武士の国」という発言を何度かしたようだ。 これに対して、あるテレビ局の人が「ほとんどは農民だったのだから、日本は武士の国じゃない」と批判した。 日本の武士は、単なる軍人ではない。上は貴族に近く、下は農民に近い、日本独…

トランプとマッカーサー

thepage.jp 本日、街を歩いたら、どこにでも警察官が立っていた。ものものしい警備である。 ちょうどトランプ大統領来日の折、「THE・PAGE」に、マッカーサーの本拠地となった建築について書いた。アメリカの力、特に軍事的な放射力は、未だに日本を縛り付け…

イバンカ氏は政治家かお嬢さんか

イバンカ氏の来日は、どういうニュースなのだろうか。 ふと、そう思った。 政治家の来日なのか、お嬢さんの来日なのか。 補佐官だから政治家なのだろうが、まったくそういう感じではないような気もする。珍しい現象だ。 前に、オバマ大統領の国務長官になっ…

電気自動車ブームと異常気象

電気自動車ブームである。 ヨーロッパではディーゼルが省エネとされていたが、フォルクスワーゲンのデータ改ざんなどから、電気自動車への機運が高まり、アメリカやアジアへも波及しつつある。日本でも大きな話題になっている。 もちろん、ガソリン車と違っ…

内部に向かうテロ

ニュヨークでは、またしてもテロ。 座間では、生臭い殺人事件。 テロリズムには、集団の外部に向かうものと、内部に向かうものとがある。 日本社会は、内部に向かうテロに対処しなければならない。 外部に向かう国から大統領がやって来て、座間に近い横田基…

ちきりんに弟子入り

選挙結果の「個室の大衆」論に対して、ラジオ出演の依頼があった。 相手はちきりん。 はて、キッチンか、シチリンか。ちょうど娘がいたので聞いてみた。 「ひょっとして、ちきりんじゃない」 「ああ、そうそう」 「有名なカリスマブロガーだよ。ちきりんに会…