都市力と風土力

建築からの文化論を主に、時事評論を加える。

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

教育は無償であるべきか

安倍首相は憲法改正に高等教育の無償化を盛り込もうといしているようだが、これはどうだろうか。九条が大きな問題でありすぎて、あまり語られていないし、野党も反対はしにくい。 僕は経験から、学生には随分と個人差があって、学問に向いている学生と、あま…

地から湧き出るスポーツ

テレビで、壁を登るボルダリングというスポーツを見た。 それなりに面白い。 最近は、スケボーやスノボー、曲乗りの自転車やスキーなど、曲芸に近いスポーツが流行っている。 新しいスポーツが、大地から湧き出るように登場する時代なのだ。 古典的なスポー…

スポーツと帝国主義

WBCすなわち野球の世界戦に出てくる強国は、アメリカ、日本、台湾、韓国、キューバ、プエルトリコなど、思想的政治的にはどうあれ、アメリカ文化が浸透している国だ。 サッカーが強いのは、ヨーロッパと南米、特にスペイン語文化圏だ。 ラグビーが強いのは、…

おもしろく哀しい日本文化

「おもしろうてやがて悲しき鵜舟かな」 芭蕉は鵜飼をこう詠んだ。 僕はこう詠みたい。 「おもしろうてやがて哀しき日本かな」 今、外国人が日本文化をおもしろがっている。しかしその深みにある哀しみも感じてもらいたい。天皇、ヒロシマ、さくら、津波。

マクロン・資本の矛盾から国家の矛盾へ

マカロンは甘い味がするが、マクロンはどうか。 政治信条と若さの点で、トランプ現象とは逆のようだが、どちらも女性候補と、右派候補が、国を二分する戦いを演じたことでは共通している。 女性と右派の進出。それは何を意味するのか。 たしかなことは、かつ…

安倍首相の憲法改正案

安倍首相が、かなりマイルドな憲法改正案を提示した。 僕は、平和精神を保ちながら自衛隊を認めるという、最低限の9条改正ならありうると考えていた。政治家や官僚はともかく、学者の多くは現状を憲法違反と判断しているようで、理系とはいえ僕も学者の端く…

人生と歴史の霹靂

東日本大震災のときは、自宅の書架から本が飛び出してきた。 ニューヨークの9・11のときは、二機目をライブで見た。 地下鉄サリン事件のときは、原因が分からない不安が大きかった。 阪神淡路大震災のときは、テレビ映像が嘘のようだった。 すべて、青天…

コメント公開

コメントを公開するようにしましたので、ご意見がありましたら、どしどし書き込んでください。

辰野隆と後藤慶二

東京駅を設計し、明治建築界の法王とされた辰野金吾の息子辰野隆について考えている。 父金吾は謹厳実直、大変な努力家であったことが隆の残したものからも分かる。しかし息子はその反対に軟弱洒脱であったようだ。漱石と荷風の影響を受け、フランス文学を専…

技術屋の保守性

科学技術は常に進歩しているが、人間とその社会はあまり進歩していない。 僕はそう考えている。 つまり科学技術に関しては常に革新的だが、人間とその社会に関してはどうも保守的なのだ。 僕の周りは圧倒的に技術屋が多く、たいていはそう考えているような気…

訪問販売

僕は学生時代、さまざまなアルバイトをやった。 もちろん経済的な必要からだが、いろいろ経験することが好きだったのだ。 訪問販売を二回やった。どちらも短期間で、たしか春休みだったような気がする。 一つはガス湯沸かし器、もう一つは百科事典のセット。…