ボヘミアンラプソディーという映画を見た。ロックバンド、クイーンの話だ。
大型の画面で何とかサウンド。すごい音量である。
アクション映画などは音が大きすぎて辟易することが多いのだが、この映画は全編音楽だらけにもかかわらず、そういう気分にならなかった。彼らの音楽の質が高いからだろう。
ストーリーのテンポも良くて飽きない。
ボヘミアンともいうべき祖国喪失者、突然のごとく有名になり、エルビス・プレスリー、ザ・ビートルズ、マイケル・ジャクソンなどに匹敵するスーパースターとなる。そして彼らと同じように不幸な末路を辿った。
世界中に知れ渡ったスーパースターと、日本とせいぜい東アジアで知られるスターとでは、人生にまったく違うものが見えるのだろう。パフォーマンスのレベルが違うというより、存在の意味が違うのだ。そして全世界の人間の期待に応えるパフォーマンスを演じようとするため、その精神に許容量を超える負担がかかり、ある種、神がかった状態になって、破綻する。
人間の自我の宿命のようなものだろう。
どんな音楽でもコンサートとなると、その時間、拘束されるような気がしてあまり行かないのだが、いくつかあったピアニストの映画、「セッション」、「ラ・ラ・ランド」など、音楽映画は楽しく見れる。