人は他者を求める。
絶対の孤独では生きられない。
人は他者を求める。
生活のためというより、コミュニケーションの相手として。
しかし近い他者には不満ができる。「ウザイ」というやつだ。
そこで人は「遠い他者」を求める。
芸術家は、近い他者より遠い他者に向かって創作する。
遠い異国で評価されたり、死後に評価されたり、すぐれていても評価されなかったり、それも仕方のないことだ。
究極の他者は「神」である。
次に「大衆」である。
そして両者は対極だ。
人は、神と大衆のあいだに生きている。